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ゼロン クラウドヒルの住人。少し頭が重いらしく、 頭が重いのはここの空気が薄いからだと思っているようだ。 ボディは緑/黄色のツートンのかぼちゃ。 名前 コメント
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俺の提案(部屋割り)は却下された。 結局男子と女子で一部屋づつになった。 ちなみにロリコンの処遇については何とかあのままにした。 朝になってベッドから起き、ギーシュが床で寝ているのを確認し、隣のベッドのデルフリンガーを背負う。 そしてベッドが二つしかない部屋から出ると、ロリコンが目の前にいた。 「おはよう。よく眠れたかい?」 「ああ、ベッドが良かったからな。そっちはどうだった?」 「おかげさまでよく眠れたよ」 「それは良かった。感謝しろよ」 気のせいかロリコンの顔が不自然だ。怒りを抑えているような気がする。 おれが何かしたのだろうか。 考えてみるが心当たりは無い、気のせいだな。 「そういえば君は『土くれのフーケ』を捕まえたらしいね」 「おう!スゲーだろ?」 「ちょっと君の力に興味があるんだ。手合わせをお願いできないかい?」 「手合わせ?おれと?本気で?」 「そうだよ」 大爆笑。 コイツ犬相手に手合わせなんか申し込んでるよ。 おれが爆笑しながらプライドとか無いのか?と聞いてみると ロリコンはその事に気づき逃げていった。 ありゃ稀に見るバカだね。 朝食の後再び手合わせを申し込まれた。 他の連中もロリコンの正気を疑ったようだが ロリコンの『フーケを捕まえたほどの実力なんだろ?だからだよ!』なんて必死の言い分を信じ、 『手合わせくらいやってやれよイギー』みたいな空気が出来上がっていた。 だがおれはそんな事やりたくないので 「なあ、ちょっとでいいからさ、頼むよ」 「イヤだ」 なんて事を延々と繰り返していた。 だが事態は昼食の後についに動いた。 「何でそんなに嫌がるんだい?」 この一言におれはつい答えてしまった。 「お前がロリコンだからだよ」 静寂。痛いくらいの静寂。 その静寂を破ったのはこの一言。たった一言。 「ロリコンの何が悪い?」 何か顔が怖いです。 「胸が無いからか?」 ゴメンナサイ。 「結局お前は胸が全てだと思っているのか?」 いえ、そんな事は無いです。 「巨乳には夢が詰まっているんだ!とか言うつもりか?」 もうやめてください。おれのライフはもうゼロです。 そのまま貧乳の魅力をずっと語られた。 その場の全員が。 机の上で貧乳こそが最高だ!等と演説してる姿はとても貴族には見えない。 大体おれが貶したのはロリコンだ。貧乳じゃあない。貧乳はおれも大好きなのに。 だがそんな事を言っても無駄だろうから黙っている。 「胸が小さいのは悲しみではない!その間違った悲しみを誇りに変えて、立てよ貧乳!」 なんだかなあ。 全員が『何でこんな事に…』って表情をしている。 おれ自身も辛そうで見ているだけで痛々しい、のでザ・フールで作った分身を解除し、そのまま散歩に出かけた。 ロリコンがあまりにもウザイので作っておいた分身。 まさかこんな形で役に立つとはな… ちなみにおれは窓の外から様子を見ていた。 おっと、さっさと逃げないと連れ戻されるな。 おれは宿屋から少し遠く、見つかりそうに無い場所を見つけ、のんびり昼寝する事にした。 タバサの怒りはいつ収まるのかな。 そんな他愛も無い事を考えているとすぐに眠くなった。 目を覚ますともう夜だった。 宿屋の…もといタバサの様子を確認しようと思いふと宿屋を見ると 囲まれていた。何か物騒な連中に。 入り口から少し離れた所に巨大なゴーレムまでいる。 ゴーレムの肩には人が二人いて片方はフーケだった。 もう片方は分からない仮面を付けている事は何とか見える、おそらく新手のメイジだろう。 おれがどう動くか考える前に何かがこっちに来る気配がした。 その何かの方を見てみるとルイズとロリコンだった。 「あ!イギー!こんな所に!」 「何がどうなっているんだよ?」 とりあえず状況を聞いてみる。 「敵に襲われたんだ。これから僕らは桟橋に向かい船に乗り、アルビオンへ行く。他の人には囮になってもらった」 「船が出るのは明日じゃないのか?」 「そこは僕の風でなんとかするさ」 あ、今の笑顔ムカツク。 「アンタは私たちに付いてきなさい」 それっきゃねえか。宿にはタバサもいるしな。 文化の違いって言葉がある。 それはエジプトでの旅でポルナレフが何度か言っていた言葉であるが、今おれはそれを目の当たりにしていた。 巨大な樹とその枝にぶら下がっている船である。 今発進した船があるのだがそれは空を飛んでいた。要するに飛行船ってヤツである。 上には階段で行くらしい。 目当ての階段を見つけ上る。八十メイルくらい上った時、俺の鼻は敵の存在を感じた。 「ザ・フール!」 振り向きながらザ・フールで攻撃する。 が、避けられた。 フーケと一緒にいた白い仮面の男だった。 「「ライトニング・クラウド!」」 ロリコンと仮面の男が同時に同じ魔法を唱え、相殺される。実力が近いのか?いや、違う。 「ロリコン!接近戦に持ち込め!」 「僕はロリコンじゃあない!」 そう言いながら素直に接近戦に切り替える。 よし、ご褒美だ。受け取れ。 ザ・フールで攻撃。もちろん二人いっぺんに。それを喰らいロリコンは地に落ちた。 「なにやってるのよ!」 ルイズの怒鳴り声。ちょっと耳が痛くなったがそれに耐え説明する。 「臭いが同じだった。同一人物だぜ、ありゃ」 「………え?」 「ロリコンと白仮面は同じヤツなの。風の偏在ってのじゃねーの?」 ルイズに説明しながら目的地まで歩いた。 「もう一回言ってみて?」 「だーかーら!」 ルイズはしつこく食い下がる。 しつこい女は嫌われるぜ? 再び説明。 「それじゃ困るのよ!」 「仕方がないだろ、ルイズ」 「でも…」 「相棒の言うとおりだ、貴族の娘っ子。諦めろ」 デルフも同じ意見だ。これで二対一。 「アルビオン行きの船はまだ出せないんです、朝になるまで待ってください」 係員の事務的な言葉。相手が怒り心頭の貴族であれ、臆することないその姿勢はとても格好良い。 「一度引き返すぞ」 「そうするしかねーよ、娘っ子」 「…分かったわよ」 おれ達は一度宿屋に引き返す事にした。 『なんとかする』そう言っていたヤツがもういないため船が出せないのだ。 肩を落としながら歩くルイズはとても小さく見えた。 To Be Continued…
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《ゼロス()/Xelloss》 種族 魔族 性別 男 性格 明るいと見せかけて冷酷 弱点 正義の賛歌 原作のゼロス 獣王ゼラス=メタリオムが創り上げた唯一の側近。神官の格好をした黒髪の男性の姿をしている。常に笑顔を振り撒き、温厚そうな雰囲気を漂わせているが、その性質は冷徹で残酷。ガイリア・シティを焼き尽くした他、自らの娯楽の為に同族の魔族を滅ぼしたり、TRYでは負傷したヴァルガーヴの右腕に錫杖を打ち付ける等かなりの残虐性を見せた。リナ曰く「談笑しながら相手の首をかき切るタイプ」。都合の悪い質問は「それは、秘密です」といなし、嘘は言わないが本質は話さず相手が誤解しやすい話し方をして自分の思うように動かす。 「異界黙示録(クレアバイブル)」の写本を処分する命令を受けており、各地の写本を燃やしている。クロツ率いる邪神崇拝教団が持つ写本を追っている道中リナと出会い、一時的に手を組む。その後、冥王からリナの護衛と「異界黙示録(クレアバイブル)」までの案内の命を受ける。この際、獣王配下のセイグラムが魔竜王に付いた事を理由に無理やり計画に参加させられた為、冥王を嫌っており、彼が短慮から滅ぼされた事も気に留めなかった様子(元々魔族には滅んだものを想うような感情はない)。新たな魔王が復活して魔族がルーク派と北の魔王派に分かれた時は、魔王として目覚めたルークに会った際のリナとガウリイの反応に興味があったため中立(他人事として見物させてもらう)の立場を取った。 精神世界の本体を複数の漆黒の錐にして、この錐を敵に叩き付けるのが得意技である。 魔王の5人の腹心は基本的に「神官」「将軍」の複数の側近を従えているが、獣王は神官たるゼロスのみを創った。その為、魔族の中では魔王とその腹心に次ぐ実力を誇り、他の神官・将軍達とは一線を画す。降魔戦争では単身で竜族をほぼ壊滅させた事から「竜を滅せし者(ドラゴン・スレイヤー)」の異名を持ち、竜族から恐れられている。しかし当の本人は猛々しい名を嫌い「正体不明の好青年」と呼ばれたいと口にしているが、リナやミルガズィアにはパシリ魔族と呼ばれている。 魔族の中間管理職的存在で、お役所仕事を旨とし、ペット禁止のカタート山脈でペットを飼っていたラギアソーンを庇ったりと一見お茶目な行動もしている。「後ろ姿がゴキブリ似」と言われて嫌がったり、決め台詞をガウリイに先に言われて拗ねたりする事もあった。NEXTでは、ケーキやソフトクリームを初め、誰も見ていないところでもコーヒーをすすったりと、嗜好品を楽しんだりもしている。また、間接キスをかましたり、ほっぺにチュウといった女性に慣れている言動が多く見られる。恋愛感情は無い。 ちなみに弱点は精神攻撃!魔族にラティルトはかかせない。 「それは………☆ヒ☆ミ☆ツ☆です♪」 関連ページ フィリア=ウル=コプト キャラクター紹介へ戻る|キャラクター紹介 【スレイヤーズ】へ戻る コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ゼロ ランク:B S(ドラッグオンドラグーン3) 属性 ・女 ・独身 ・非処女 ・ウタウタイ ・人間 敗北条件 (L)、漢数字、英数字、ローマ数字、 「ワン」「トウ」「スリイ」「フォウ」「ファイブ」が生きていると敗北 能力値 ESP能力レベル 5(+1) ESPパワー 40 耐久力 6 精神力 5 特殊能力 ・観測者と使徒の支援[戦闘前] 1D6を2回まで振り戦闘中以下の効果を得る。出目がゾロ目の場合、片方を振り直す。 1・6 アコールの支援 手札上限+1 2 セントの支援[手下:2]1D6を振る。5以下なら自分に、6なら自分以外のランダムに選んだキャラクター1人に手下1人 3 オクタの支援[支援][攻撃][M][LV:2 火力:ブラスター]で攻撃 4 デカートの支援防御Cカードを発動チェック前にLV+1できる 5 ディトの支援[支援][攻撃][格闘(武器):1]支援で格闘攻撃を行える。 ・剣所持[戦闘][格闘(武器):1] [戦闘前]で得られた武器とのみ同時に使用できる。 ・ミハイルの支援[戦闘][支援][攻撃][E] 2D6を振り9以下で[LV:4 火力:ビームキャノン]で攻撃。 ただし出目10以上で対象が自分になる。 ・ウタウタイモード[戦闘][支援][特殊] 1戦闘に1度使用可能。 Xラウンドの間、攻撃Cカード使用時ESP能力レベルを+1、[格闘(白兵):1]を得る。 能力使用中、自分の手下による同調行動ができない (X=自分が与えたダメージ+自分が受けたダメージ。戦闘終了時0に戻る) 備考 2019/11/17 敗北条件を一新して登場。 ミハイルがよりクソドラゴンになりました。 2019/12/15 敗北条件から女を削除してもなお余りある属性による敗北条件の広さから更なる強化が入ったヤンママ。 戦闘前16の悲しさがなくなった。 このキャラクターへの意見 これって属性に数字が含まれているキャラクターも敗北条件に含まれますか? -- waka (2019-11-17 02 03 58) 含む判定でちょっと強化しました。属性で許さなくなるの好きなので。 -- 名無しさん (2019-11-17 02 12 20) Eで男で数字あるのはⅥ、黒死牟殿童磨殿、ベルゼブモン、ルビカンテあたりがめんどそうでSはアクセラと秋山が敵になる素敵な敗北条件 -- 名無しさん (2019-11-17 02 20 05) これってキャラ全体の何割が敵になるんですかね?「数字関係」のタグをページに追加すればタグ検索で見れそうだけどその作業面倒……(しかもページが未作成のキャラも居るから輪をかけて面倒) -- waka (2019-11-17 17 11 02) 発音完全にアウトそうなプロメア勢ギリギリで許されるの面白い -- 名無しさん (2019-11-18 17 13 41) わかる、むしろトウとかのほうがどっかで引っかかりそう(レディプレイヤーワンからダイトウ刷ってくるか) -- 名無しさん (2019-11-18 18 17 13) 名前 コメント
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編集 ゼロの使い魔 on the radio 第41回~第50回までのキーワード ←キーワード 第41回 新年を迎えた最初の更新。さて、2人の今年の目標は?(2008年1月25日) [部分編集] ルイズとサイトのトレーニング 今年の目標:日野「南国」、釘宮「たのしーくいっぱい遊ぶ」 ヴェストリの広場(日野ちゃまの逆襲、鼻毛、ささやき声、校舎裏で告白されたい、甘酸っぱい思いを今年もしていきたいね) 言葉の魔法(噛み噛み界のカリスマ神様、至急校舎裏の旧焼却炉に集合、マサチューセッツ州地中、たまたままな板無いからまたまたたまえさんからまた借り、美しき薄口醤油) メールをくれてありがとう 曲[ゼロ2期キャラクター(ルイズ)] 未来に夢を届けに行こう にゃんにゃんにゃん 第42回 あれ?サイトから消えた??発表、盛りだくさん!来た~!(2008年2月22日) [部分編集] OP(妖精さん、雲、おっぱいのよう) 魔法学院 掲示板(MF文庫Jアニメフェスティバル かのこんvsゼロの使い魔の告知、にゃ、サンキューの日) 魔法学院 宝物庫リターンズ[こたつ](コルベール) 貴族と平民(みかんの皮を、貴族と平民と聞いて、ゼロの使い魔を、図工) 曲[ゼロの使い魔 ~双月の騎士~ キャラクターCD4 眠れないファンタジー ~Dance of Fantasy~] ラブラブな貴族と平民、やっときた。よし、バレンタイン、チョコレート 第43回 新コーナー発表!え、でも一度だけの募集って?何故?(2008年3月27日) [部分編集] OP(公開録音の服装選び) ヴェストリの広場(ハッピーニューゼロー、携帯電話、面接、イギリスの国旗、お茶漬け、幼馴染自転車、デレで激励、待ち遠しいこと) 緊急告知 新コーナーメール募集(魔法学院校舎裏の告知) ホントノキモチ(奈良の小鹿、初めて好きな子に電話を掛ける、好きな声優誰と聞かれて釘宮理恵と答えたとき、3期を知ったとき、歩くゼロ魔辞典) 曲[ゼロの使い魔~悪魔が紡ぐ夜風の幻想曲~ ED Two Moons] メールをくれてありがとー!(歌) マネージャーかよ、「好き!俺も!」、リセットさん大変だろうけどがんばってね、映画アース、舞台、ブレザー・セーラー服、鹿せんべー、見つめ合う、 第44回 3/30(日)TAFで行われた公開録音(2回目)の模様を放送!(2008年4月11日) [部分編集] OP(公開録音) 魔法学院 掲示板(第3シリーズについて) 言葉の魔法(サ行変格活用、トリニーダート・トバコ、釘宮理恵えりやみぎく、日野聡しとさのひ) ふぁ~、ティティレボリューション、しりとり、 第45回 今回は「魔法学院校舎裏スペシャル!」ニヤニヤ度MAX!(2008年4月26日) [部分編集] OP(すき焼き) 公開録音の感想 魔法学院 校舎裏(ドキュン、ウホ、縦文字、おっ、さとちゃん大好きだああ、ルー、) 曲[ゼロの使い魔 ~双月の騎士~ OP主題歌 「I SAY YES」]) 第46回 webラジオCD第2弾のタイトルが決定!!詳細はいかに!(2008年5月27日) [部分編集] OP(お風呂、サイト1人芝居) ヴェストリの広場(釘宮理恵誕生日、ケーキ、電車の中で、高校生のとき、某W大学、アメリカ、英語、yes文系、星座血液型、A型涙目) 魔法学院 宝物庫リターンズ[ジェットコースター] 貴族と平民(回転寿司、公開録音、お金の使い方、千円札、お風呂、) 曲[ゼロの使い魔~悪魔が紡ぐ夜風の幻想曲~ ED Two Moons] メールをくれてありがとー! とっとこハム太郎、 第47回 お・ま・た・せしました!来週から待望の「毎週更新」だ~!(2008年6月27日) [部分編集] 父の日乳の日 ヴェストリの広場(マジポン誕生秘話、心理テスト[結婚について]、パソコン購入、) 言葉の魔法[キョトバノミャホウー](赤坂サカス、マッシュますますかわいさまします、アカパプリカキパプリカピーマン、ミャンマー) ホントノキモチ(バンジージャンプ、リスナーの気持ち、席替え、読書を邪魔されたタバサ、目にゴミが入った[ムスカ]、お菓子が高くなった) おじいちゃん、言って3・2・1って、ちょりっす 曲[ゼロ主題歌] YOU RE THE ONE 曲[ゼロED] ゴメンネ♥) 第48回 第3期もよろしく!!今週は色々な情報をお届けします。(2008年7月4日) [部分編集] サイトを起こすルイズ 魔法学院 広報室(カラオケ、パセラ、キャンペーン) 魔法学院 宝物庫リターンズ[メリーゴーランド] 貴族と平民(ジグソーパズル、ヤクルト、ゆで卵、絶体絶命のピンチ) 曲[ゼロ主題歌] YOU RE THE ONE 曲[ゼロED] ゴメンネ♥ 初めての体験、第2第3の日野ちゃま、掛け合い、合体 第49回 ゲスト登場!OP曲を歌っているichikoさん!(2008年7月11日) [部分編集] 妖精さん 魔法学院 応接室[ゲスト:ICHIKO] ホントノキモチ(リスナー、殺虫剤をかけられたゴキ、ゲームの犬サイト、ダース・ベイダー、すごく古いテレビ) 曲[ゼロ主題歌] YOU RE THE ONE 曲[ゼロED] ゴメンネ♥ 第50回 お陰様で、放送50回!感謝を込めて、プレゼント大放出!(2008年7月18日) [部分編集] 50回のお祝い 魔法学院 会議室(プレゼント、プリンセッセはよいせっせ) 言葉の魔法[Oh!コトバノマホウ!](クックベリーパイベリーグ、もう桃も盛るもん、こんにゃく婚約老若男女、常時上手に叙述) 貴族と平民(靴、moeシャンパン、食後、スプーンとフォークとお箸) 曲[ゼロ主題歌] YOU RE THE ONE 曲[ゼロED] ゴメンネ♥ カモーン、釘が飛び出て、オレンジゼリー、ブレーカー、日野さんのせいだよ
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第三話 力満ちる戦士 イライラしながらもルイズは食事を終え、授業のため教室に向かった。 他の生徒達は各々横に召喚した自分の使い魔を置いている。 ゼロもそれを見てルイズの隣に立った。 ルイズはそれをしゃくに感じた。もちろん使い魔の分際で席に座ることなど許されないが、 かといって横に突っ立たれるというのも気に障る。 「横に立たれてもうっとおしいから床にでも座ってなさい」 「分かった」 そういうとゼロは通路の階段に腰を下ろした。 「皆さん、春の使い魔召喚は大成功のようですね。 このシュヴルーズ、みなさんの使い魔を見るのを毎年、楽しみにしているのですよ」 そして教室を見渡しゼロに眼をみやる。 「おやおや、また変わった使い魔を召喚したようですね、ミス・ヴァリエール」 シュヴルーズのとぼけた声に、教室中から忍び笑いがもれる。 「だって『ゼロ』だし。召喚が成功したのか怪しいもんだ。その辺の平民引っ張ってきたんじゃないか?」 「いやあ、その辺のやつがあんな変わった鎧なんてつけてるか? きっとこの日のために前々から用意した、ルイズのセンス的にかっこいいサクラなんじゃないか?」 誰かがそういうと、忍び笑いは大笑いに変わった。 ただ、ゼロの名前については何も言われなかった。キュルケならさっさと広めると思ったのだが。 が、そんなことは関係ない。 「いい加減なことをいわないで、かぜっぴきのマリコルヌ!あんたの体型のほうがよっぽどセンス悪いわよ!」 「誰がかぜっぴきだ! 俺は風上のマリコルヌだ!そ し て!体型のことは言うなー!」 こうして朝に続き騒ぎ出すがシュヴルーズが杖を振り、二人の口を赤土で塞いでしまう。 こうして何事も無かったように授業が始まった。 ゼロは黙って講義を聞き、同時に辺りを観察していた。 生徒に付き従いやってきた使い魔。フレイムほど大きく力もありそうなものはそういなかったし、 多くはデータ上に残るただの動物と同じようだったが、実際には何かの力を持っている可能性もある。 しかしそれ以上は外見の観察からは分からなかった。 講義のほうも重要だった。今回は基本をまとめているようであり、魔法について知るのに大いに役立った。 魔法には土、水、火、風の四元素、そして虚無の五つの属性があり、 メイジはそのうち少なくとも一つの属性を使えるらしい。 元の世界では 氷、火、電気の属性があり、三すくみの関係で優劣があった。ここではどうなのか? が、一番重要だったのは錬金の実践であった。 シュヴルーズは魔法でただの石を真鍮に変化させていた。なんでもスクウェアでは金の錬金すら可能だそうだ。 「ルイズ、トライアングルやスクウェアというのは何だ?」 授業の邪魔にはなるがこれは聞いておかなければならなかった。 ルイズによると属性を重ねられる数でドットからライン、トライアングル、とランクが上がり、 スクウェアが最上位だそうだ。 ランクが上がるほど希少な金属の錬金が可能になるようだが、スクウェアでようやく金が錬金できるということなら 自分のボディの超合金は錬金できないか、非常に困難だろう。 これまでの話だと、この世界ではそんな材質は見たことも無いはずだ。 いきなり魔法でボディを鉄くずに変えられる心配は無いらしい。 が、こうして話したことをとがめられ、ルイズが実践を行わされる羽目になった。 ルイズはまたひとつゼロのことが嫌いになった。 それと同時に、教室がざわめき始める。 ルイズが教壇に向かおうとすると 「ルイズやめて、お願い」 「いやだー、死にたくないー」 「ルイズの魔法の目撃者になってあげられるよ、私は死ぬけどね」 皆が騒ぐも、シュヴルーズは 「皆さん騒がないでください、ではミス・ヴァリエール宜しくお願いします」 と話を進め、ゼロは、ルイズの実力が分かる、と考えていた。 そして、ルイズが呪文を唱え杖を向けた瞬間、爆発が起きた。 「ぎゃー、やっぱりー!」 「いやだ、死にたくない、ギチギチギチー!」 「モットチカラヲー!」 「何度でも!ナ ン ド デ モ!蘇ってやる!」 大惨事だった。シュヴリーズは爆発をもろに受け気絶していた。 そんな中、ルイズははぼろぼろになりながらも立っていた 。まっすぐに前を見て。そして力強く言った。 「ちょっと・・・・、失敗しちゃった見たいね」 それを聞いて再び騒ぎが起こる。そんな中、青い髪の少女、タバサはゼロを見ていた。 避難した自分たちと違い、あの爆発の瞬間とっさに顔はかばっていたようだったがそれ以外は爆風と破片を浴びたはずだ。 だがゼロは、腕や脚の鎧の無い部分も指して傷ついた様子は見せない。そのことが少し気になった。 そのゼロは、あの瞬間自分におきた変化について考えていた。 授業後、ルイズとゼロは片づけをしていた。その中でルイズは口を開く。 「どう、大失敗だったでしょう、私。いつもこうなるのよ、今日だけじゃなくて。 成功率ゼロ。だから言われるの、私、ゼロって。いっつもゼロって馬鹿にされるの!」 昨日からいやなことばかりだった。歯止めが利かなくなっていた。 「なのに何であんたはゼロなのよ!馬鹿にしないで!あんたなんか嫌いよ!」 「それでもこれは俺の名だ。俺の名前なんだ。それを変えることはできない。 俺は、ゼロだ」 ルイズは黙ってしまっていた。自分をゼロという男。そこによく分からないが何か大きいものを感じたからだ。 「それと頼みがある。もう一度、魔法を使ってくれ」 「はあ、なに、もう一度笑いものにしたいの、わたしを!」 「たのむ」 一度は気勢をそがれたが再び怒りが蘇ってくる。 「じゃあ望みどおりにしてあげるわ!」 そういいゼロの眼前を爆破してやる。 が、いきなりにも関わらずゼロは腕で顔をガードしていた。それが余計にむかついた。 「やはりな」 「なにがよ」 「さっきもそうだったがお前が魔法を使うと何故かエネルギーが回復している」 「エネルギ-?」 「ああ、俺の力の源だ。これは失敗なんかじゃないんじゃないのか」 冗談じゃない、爆発するだけでなくこいつに力を与えるなんて最悪だ。これが失敗じゃなくてなんだというのだ。 今後むかついてこいつを吹き飛ばしてもかえって元気になるってことじゃないか。 実際はエネルギーは回復してもダメージはあるのだがルイズはそうとは知らずただ苛立ちを募らせていた。 昼、明らかに険悪な雰囲気を(ルイズが一方的に)放ちながら、 掃除のせいでやや遅めに食堂へ向かうと何か口論が起きていた。 野次馬に話を聞くとなんでもメイドがギーシュの香水のビンを拾ったことでふた股がばれて修羅場になっているらしい。 と、ギーシュがふざけたいい訳をしたあげく頬をぶたれていた。 これでこの騒ぎは終わりかと思いきや、ギーシュはビンを拾ったメイド、シエスタに因縁をつけ始めた。 「どうしてくれるんだい? 君が軽率に香水の壜などを拾い上げてくれたせいで、こんな事になってしまった。 二人のレディを傷つけてしまったんだぞ?」 「も、申し訳ございません!」 「謝って済む問題だと思っているのか!? フン、やはり平民は平民か。 空気を読んで拾わない程度の事さえ期待するほうがバカだったね」 そういってギーシュが薔薇の造花、彼の杖をポケットから取り出した。 それを見たシエスタは哀れなほどに震え、涙を流してわびていた。 浅ましい。これが貴族のすることか。魔法は使えなくとも貴族としての矜持が自分にはある。 それを同じ貴族がこんなまねをしているのはひどく不快だった。 そしてそんな行為を、 「もうやめろ」 ゼロが止めていた。 「なんだい君は?……ああ、ゼロのルイズの使い魔だったね、確か。 平民の分際で口出ししないでくれるから、ミスには罰を与えるのは当然だろう」 「俺にはお前は単に二股のばれた八つ当たりをしているようにしか見えないな。それならば、止めるまでだ」 もっともなことだった。それを受け周りからもギーシュへの野次があがる。 ギーシュは怒りに震え顔を赤くした後、ゼロに目を向けた。 「さすがは卑しい平民、礼儀というものを知らないようだねッ! 「いいだろう、『決闘』だッ!僕がじきじきに礼儀を教えてやろう。 ヴェストリ広場で待っている!準備ができたら何時でも来たまえ!」 「いいだろう」 「威勢だけはいいようだね。ああそうだ、名前を聞いておこうか、 貴族にたてついた馬鹿な平民として語り継がれる名前を」 「俺の名は、ゼロだ」 「はははははははっ、なるほど、ゼロのルイズにふさわしい名だな。 成功率ゼロの主人に礼儀がゼロの使い魔、ぴったりじゃないか!はーっはっはっはっはっは!」
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よみがな:ふぇにっくすいっき 分類:キャラクター 説明文 聖闘士星矢に登場する主人公格であり反則的なキャラ性能の名キャラクター。 語り口調がひとり時代劇。地獄から甦るのが趣味。 「大丈夫か瞬!」「やっぱり来てくれたんだね!兄さん!」のやりとりはアニメ聖闘士星矢の定番。 原作漫画では「鳳凰星座(フェニックス)一輝」。 転じて、ロックマンゼロ2のフェニック・マグマニオンを意味する。 ただ単にフェニックス繋がり。 また、VAVA・アジール・ヴァジュリーラFF・カーネルの影を呼び出す攻撃「幻影」はフェニックス一輝の技になぞらえて「鳳凰(フェニックス/ほうおう)幻魔拳」と呼ばれる。 幻影の内のヴァジュリーラFFについては登場作品であるロックマンX3作品中でゼロとの因縁たる描写はないが、岩本佳浩氏著の漫画版ロックマンX3やゲームロックマンX5においてはゼロ対ヴァジュリーラFFの戦闘シーンが存在する。 ロックマンゼロ2時点ではミュートスレプリロイドにおいて、人語のボイスがついているのは珍しい。他のボスは「ボファー」とか「ケロケロ」とか「ウキキ」とかの鳴き声程度に留まっているため、明らかに他ボスより優遇されている。 「ファーブニルの背中にくっ付く事でファーブニルが飛行能力を得る」とかいうありがちな設定は別に無いけどあったらかっこいいんじゃない? アニメ「キャッ党忍伝てやんでぇ」のトリツックンってどれくらいの人が知ってるのかなぁ。
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5話 「食ベナイノカ?」 「うん……」 「何ヲ気ニ病ンデルカハ知ランガ、ルイズガ空腹ダト私モ困ル」 「何でよ?」 「今朝言ッタガ、私ハルイズカラスタンドパワーヲ貰ッテ生キテイル。 コノスタンドパワーハルイズノ体調ガ万全デナイト供給ガ不全ニナルノダ」 「何よ……結局あんたの都合じゃない」 「ソウデナケレバ何モ言ワナイ」 「……さっきの話も、そうだったわね。『自分に関わる』とか、言ってたし」 後ろに立つホワイトスネイクに背中越しに言葉を放ると、ルイズはまたもそもそと食事を続けた。 気が重かった。 ホワイトスネイクの話のせいだ。 今のルイズにはどちらも選べなかった。 でも、今すぐにどちらかに決めてしまいたい自分が存在することをルイズは分かっていた。 でも……結局決められない。 そうしたときに失うものが、あまりに大き過ぎて。 心中に渦巻いている思いにため息をついて、ルイズはワインを一口飲んだ。 一方、ホワイトスネイクはルイズの後ろに立ちながらも周囲をあちこち見まわしていた。 朝食のときは予想外の屈辱に怒った勢いで消えてしまい、結局見ないままになってしまったからだ。 (小僧ト小娘ノ集マリニシテハ、皆ソレナリニ『作法』ヲ理解シテイルヨーダナ) ホワイトスネイクの第一印象は、それだった。 どの生徒も食事中に騒ぐようなことはせず、静かに、そして音を立てずに食事をしている。 たまにホワイトスネイクをちらちら見る者がいたが、それに関してホワイトスネイクは気にしなかった。 (マントノ色ガテーブルゴトニ違ッテイルナ) 次にホワイトスネイクは生徒たちのマントの色の違いに気づいた。 確かにテーブルごとに着ているマントの色が違う。 学年ごとで分かれているのだろう、とホワイトスネイクは推測した。 (シカシ使用人ドモハ私ニ目ヲ向ケナイナ。教育ガシッカリシテイルラシイナ) ホワイトスネイクの言葉通り、食事の配膳をするメイドたちはホワイトスネイクには目もくれない。 仮にも某ハードゲイ顔負けのどぎつい服装のホワイトスネイクを見ようともしない。 いや…… (見エテイナイ、トデモイウノカ……?) そう考えた方が自然なくらいの有様だった。 そして、ホワイトスネイクがメイドたちから別のものへ興味を移そうとしたとき―― (……何ダ、アイツハ……?) 顔を真っ赤にしてホワイトスネイクをガン見するメイドが、部屋の隅――ちょうど厨房とつながる場所にいた。 手を顔で覆ってはいるが、指の隙間から見る物(ホワイトスネイクのことである)は見ている。 メイドの髪の色は黒。 他のメイドは金髪、茶髪ばかり、生徒の中にも黒髪はいなかったことからも、ここでは珍しい色のようだ。 (ドウ見テモ……アイツハ私ガ見エテイル……) 注意深くそのメイドに目を向けるホワイトスネイク。 するとメイドは、見ていることがばれたとでも思ったのか、すぐに厨房に引っ込んでしまった。 (少シ……興味ガ湧イタナ) そう思うと、ホワイトスネイクはルイズの傍を離れて、メイドが入った厨房へと足を向けた。 幸い距離は18、あるいは19メートル。 中を覗くぐらいなら可能だろう。 そして歩き出して数歩で、足に何かがぶつかった。 「ン……?」 拾い上げると、それは中に何か液体の入った小壜だった。 ふたを開けてみると、中から少しきつめの芳香が立ち上った。 「香水、カ。誰ガ落トシタンダローナ……?」 そう呟いてあたりを見回すホワイトスネイク。 前述したとおり、ホワイトスネイクは凄まじく目立つ。 その服装については既に述べた通りだが、なによりデカイのだ。 身長2メートルは伊達ではない。 そんな身長2メートルのハードゲイ(に見えなくもない大男)が小壜を片手にあたりを見回せばどうなるか。 「おい、あいつが持ってるのって……」 「ああ間違いない、モンモランシーの香水だ!」 「でも何であいつが持ってるんだ?」 「あいつ、なんか探してるみたいだぞ……うわ、こっち見た!」 「香水の持ち主を探してるのかもよ?」 「そうだとしても、何であいつが……」 ホワイトスネイクを見てひそひそと話す生徒たち。 あんなシーンを見てしまったからには、もはや作法のへったくれもないのだ。 そしてホワイトスネイクを見て、またそういったひそひそ話を聞いて、顔を青くしている男がいた。 香水の持ち主、ギーシュ・ド・グラモンである。 あの香水はモンモランシーからギーシュへのプレゼントのようなものだった。 本人は「余ったからあげるだけよ!」と言っていたが、 あんな可愛らしい小壜に入れて渡してくれるからにはプレゼントに相違あるまい。 なのに、なぜギーシュがさっさと名乗り出て、取りに行くことをしないのかというと……。 「ギーシュさま、どうしたんです? 顔色がよくないですわ」 「い、いや……なな、なんでもないよ、ケティ」 心配そうな顔でギーシュを見上げる少女――ケティがそばにいたからだ。 つまりこのギーシュ、二股をかけていたのだ。 モンモランシーに愛を語っておきながら、同じ口でケティを口説いていたってわけだ。 ……実に罪深い話ではないか。万死に値する。 それはさておき、ギーシュは決断を迫られていた。 正直言ってあの亜人は凄まじく目立つ。 もうどうしようもないくらいに目立つ。 目立つってことは、仮にモンモランシーがここに来た場合、 「モンモランシーが自分に渡したはずの香水を何故かあの亜人が持っている」という状況にすぐ気付くってことなのだ。 そうなれば二股のことがバレるのはあっという間だ。 本来あの香水を持っているべき自分の姿を探し、そして自分を見つけると同時にそのすぐ傍にいるケティにも気付く。 つまりこの状況…… (『モンモランシーが来るより早く香水を取り戻さなければならない』 『香水を取り戻したことをケティにバレてはならない』両方やらなくっちゃあいけないってのがつらいところだな……。 だが覚悟は……) そこまで考えた瞬間だった。 「ちょ、ちょっと! なんであんたがそれを持ってるのよ!」 聞き覚えのあり過ぎる声。 まさか……と思い、声のした方向に目を向けるギーシュ。 「オ前ノ物ナノカ?」 (よし! いいぞ……そのまま渡すなよ! モンモランシーに絶対渡すなよ!) 「違うわよ。これは人にあげたものなの。 あたしが渡してくるから、さっさと返しなさいよ!」 「ソウカ。デハ頼ム」 (何だってェーーーーーーーーッ!!) そう言ってホワイトスネイクは小壜をモンモランシーに手渡した。 ギーシュの祈りは、全く通じなかった。 そしてモンモランシーはまわりをきょろきょろと見回して、すぐにギーシュを見つけた。 そしてつかつかと近寄ってくる。 「モンモランシー、えっと、これには、深い理由が」 全部言いきらないうちに、グラスに入ったワインを顔にをかけられた。 「二股かけてたのね! 最低! もう二度と顔を見せないで!」 そう言ってモンモランシーが去っていったのもつかの間、今度は瓶入りワインを頭からどぼどぼかけられた。 「ギーシュ様……信じていたのに!」 そう言ってケティも去っていった。 後にはギーシュだけが残った。 その様子をホワイトスネイクは平然と見ていた。 (クダラナイナ) 小壜の件もカタがついたし、はやくさっきのメイドでも見に行こうと思ってホワイトスネイクが歩き始めた矢先、 「待ちたまえ!」 声がかかった。 ホワイトスネイクが声の主に目をやる。 そこにはキザったらしい仕草で顔を拭うギーシュがいた。 「何ダ?」 「君が香水の小壜を持ってうろうろしてたせいで、二人のレディの名誉が傷ついた。 どうしてくれるんだい?」 「知ルカ。二股カケテタオ前ノ責任ダ。 ソレニ私ハ小壜ヲ拾ッテカラ一歩モ動イテイナイ」 周囲の生徒たちがくすくす笑った。 「だったら、何で不用意に小壜を拾ったんだい? 君は床に落ちてるものだったら何でも拾うのか?」 「私デナクトモ他ノ誰カガ拾ウダロウ。 オ前ハソンナコトニモ気ガ付カナイ程ノ馬鹿ナノカ?」 くすくす笑いが、爆笑に変わる。 「ふん。ああ、そう言えば君は……『ゼロ』のルイズの使い魔、しかも亜人だったな。 亜人に人間の、しかも貴族の礼儀なんてものを期待した僕が馬鹿だったよ。 もう行きたまえ」 「イヤイヤ、気ニスルナ。 コッチモ人間ノ小僧如キニ正シイ口ノ聞キ方ナンカ期待シテイナカッタカラナ」 また周囲が大笑いした。 いつもキザでカッコつけてるギーシュが謎の亜人に散々にバカにされる有様が楽しくてしょうがないのだ。 一方、ギーシュの挑発は昨晩のルイズのヤケクソの大言壮語に比べれば屁でもないレベルだった。 よってギーシュの挑発でホワイトスネイクを怒らせることなど不可能なのだ。 そして挑発をことごとく挑発で返され、散々笑い物にされたギーシュが顔を真っ赤にして呟いた。 「どうやら、君は貴族に対する礼儀を知らないらしいな」 「ソレハサッキ言ッタロウ。 オ前ハ自分ガ何秒カ前ニ言ッタコトモ覚エラレナイクライノ馬鹿ラシイナ」 再三再四湧き上がる笑いに包まれて、ギーシュは怒りで体を震わせた。 「いいだろう……君に礼儀を教えてやる! 決闘だ!」 決闘。 その単語に周囲がざわめいた。 「決闘カ。面白イナ。場所ハドコダ? マサカココジャアナイダロウ?」 「当然だ。貴族の食卓を亜人ごときの血で汚すわけにはいかないからね。 ヴェストリの広場で待っているよ」 ギーシュはそれだけ言うと、マントを翻して去って行った。 他の生徒たちがわくわくした様子で立ち上がり、そのあとを追っていく。 退屈な寮生活では他人の決闘の観戦も大事な娯楽のひとつなのだ。 一方のホワイトスネイクはルイズのところへと戻っていた。 ヴェストリの広場の場所が分からないし、分かったところで自分ひとりでは行けそうにないからだ。 「ルイズ」 「……何よ?」 うつむいたままルイズが答える。 余程悩んでいたのか、さっきの一悶着には全く気付かなかったようだ。 「決闘スルコトニナッタ。今カラ『ヴェストリの広場』トカイウトコロニ行カナキャアナラナイ」 「ふーん、決闘するの……って、なんですってえええええええ!!!」 「ダカラ言ッタトオリダ」 「ちょちょ、ちょっとあんた何やってんのよ! っていうか相手は誰!?」 「金髪ノキザッタラシイ小僧ダ」 「金髪、キザったらしい……ギーシュじゃない! ギーシュはドットでそんなに強くないけど、でもメイジ何だからあんたよりはずっと強いわよ!」 「ドウカナ……アイツハチットモ強ソウニ見エナカッタガナ」 「そういう問題じゃないわよ! メイジに外見は関係ないの!」 「ドッチデモイイ。トモカク、決闘シナクチャアナランノダ」 「ダメよ。謝ってきなさい。今なら多分間に合うわ」 「フザケテルノカ? コノ状況デ」 「ふざけてるのはそっちじゃない!」 そこまで言ってルイズはため息をつくと、 「もういいわ。好きになさい。ヴェストリの広場までは連れてってあげるけど、そこからはどうなっても知らないから」 そう言ってむすっとして歩いて行ってしまった。 ホワイトスネイクはそのあとに続く。 (サテ……決闘カ。スゴク面白クナッテキタナ。 メイジノ実力、ソシテ今ノ私ノ能力……実証スベキコトハイクラデモアル。 ソレニ……ルイズハ『好きにしていい』ト言ッタカラナ。 サセテモラウサ……私ノ好キナヨーニナ……) To Be Continued...
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空洞内に吹き荒れる嵐。 それは怒涛のように押し寄せて彼を切り裂き、打ちつけ、巻き上げる。 巨大といっても縦横無尽に広がっている訳ではない。 奥行きと高さは相応の物があるが幅は道幅程度しかない。 故に、左右への回避には限界がある。 その地の利を理解した上でワルドはここを戦場に選んだ。 迫り来るバオーをエア・カッターが迎撃する。 それはラ・ロシェールでの戦いの焼き直しだった。 いくら近付こうとも接近さえ出来ない。 バオーの脚力も跳躍力もここでは満足に生かせない。 今のままでは剣士が銃に挑む事に等しい。 深く切り刻まれた足で必死に石床を掴む。 一度でも膝を屈すればそこで終わる。 足を止めた瞬間、風の刃と槌に自分の体は引き裂かれる。 策を練ってくれるデルフも今度ばかりは助言のしようがない。 限定された状況では打てる策も限られてくる。 この場所に誘い込まれた時点で圧倒的な不利へと追い込まれていたのだ。 自らの過信が招いた窮地に彼は苦戦を強いられる。 せめて飛び道具、『シューティング・ビースス・スティンガー』とは別の何か。 それさえあればワルドの喉下に肉薄できるのだが…。 「大丈夫か相棒!?」 心配するデルフに頷きで返しながら閃く。 打開する為の策、勝利への布石を。 「っ……!」 バオーを見据えながらワルドは舌打ちする。 これまでに幾度、魔法を叩き込んだだろうか。 今のエア・カッターにしてもそうだ。 確実に動脈を断ち切り出血多量で仕留められる傷だった。 それがまるで皮膚についた切り傷のように塞がってしまう。 何という馬鹿げた生命力だ…! このままでは逆にこちらが精神力を使い果たしてしまう。 優位に立ちながらも焦るワルドが詠唱を始める。 それは彼が今までに使ってこなかった魔法。 刹那。ワルドの周辺の空気が弾けた。 目が眩まんばかりの稲光を発し雷が駆け巡る…! 『ライトニング・クラウド』 風系統の上位に位置する強力な魔法。 直撃すればバオーといえども只ではすまない。 「やべぇ! 避けろ相棒!」 デルフの叫びを聞きながら彼は雷光に立ち向かう。 目前の脅威を前に、自分の首と胴を極限まで捻り上げる。 そして反動を付けて彼は咥えたデルフリンガーを放った…! バオーの圧倒的な筋力が生み出す投擲は砲弾のそれに等しい。 凄まじい速度と回転でワルドに迫る大剣。 雷と剣。両者が激突し周囲に光と放電を撒き散らす。 「くっ…!」 それに視界を奪われないように外套で防ぐ。 その直後、即座に追撃してくるだろう彼の姿を探す。 そして視界の端に疾走する影を見つけエア・カッターを放つ。 同時に詠唱するのは再び『ライトニング・クラウド』だった。 トンネルの端に追い込まれた彼の逃げ場は逆方向しかない。 そこに続け様に魔法を放てば必ず命中する。 もう奴には投擲できる武器はない。 勝利は確定していたのだ、この場所に誘い込んだ時点で! 「チェックメイトだ! ガンダールヴ!」 確信と共に放たれたエア・カッターは予想通り避けられた。 しかし、そこから先はワルドの想像を超えていた。 彼が避けたのは逃げ場のない壁の方向。 目の前で繰り広げられる光景に言葉を失う。 蒼い獣が疾駆するのは壁。 バオーの脚力の前では重力さえも無意味。 迫り来る怪物の姿に驚愕しつつもワルドは杖を振るった。 放たれた雷をバオーは全力を以って振り切る。 壁から天井を伝い、そして逆側の壁へと駆け抜ける。 まるでループを描くようにして彼はワルドの背後を取った。 そして壁を蹴って弾丸のように襲い来る。 「……!」 咄嗟にエア・ニードルを帯びた杖を振り向き様に振るう。 それに対峙するのはセイバー・フェノメノン。 一瞬の交錯の後、彼は石床の上に舞い降りた。 まるで時間が止まってしまったかのような刹那の沈黙。 ワルドは微動だにせず、背後の彼へ視線を向けようとしない。 それに対する彼は緩やかに歩み始めた。 敵であるワルドに向かってではなく、投げ捨てたデルフの下へと。 散々な扱いを詫びる彼をデルフは怒る様子も見せずに許す。 「いいって、いいって。俺はおまえの剣なんだ。 そんな事、気にせずに無茶してくれて構わないぜ」 デルフの返答に彼が少し困った表情を浮かべる。 彼にとってデルフは剣ではなく大切な戦友なのだ。 そう言われると逆にどうしようもなくなってしまう。 「それよりも……終わったのか?」 デルフの問いに頷きで返す。 振り返った先には未だに動きを見せぬワルドの姿。 杖に走る一本の線。 それに沿うように杖は二つに分かたれた。 セイバー・フェノメノンは確実に標的を切り裂いていた。 あまりにも鋭い斬撃は切断された事実さえも気付かせなかった。 そのまま繋げば元通りになるのではないかとさえ思わせる断面。 「はっ…はは、あははははははッ!!」 それを見下ろしながらワルドは笑った。 狂ったように声を上げて笑った。 ワルドは世界有数のメイジとして賞賛を受けていた。 それが全力で挑んだにも拘らず手加減されたのだ。 命を奪わず、杖だけを壊して無力化する。 そんな馬鹿げた真似をされて彼の誇りが無事で済む筈がない。 漆黒の意思がワルドの内で渦巻く。 憎悪に満ちた視線で見据えるのは蒼い怪物。 未だに元の姿に戻らないのは僕の敵意を感じてか。 つくづく不愉快で恐ろしい怪物だ。 「やめときな、もう勝負は付いた」 「いや、まだ決着は付いていない」 デルフの言葉を否定しワルドは杖を捨てた。 まさか相棒を相手に肉弾戦を挑むつもりかとデルフが正気を疑う。 しかし飛び掛ってくる様子も無くワルドは壁に背を預けた。 杖があったとしても精神力の浪費が激しい。 見た限り、まともな魔法も使えて二、三回か。 「出来れば互いに万全の状態で雌雄を決したかったが…もはやそれも叶うまい」 「はん! 今更負け惜しみか、何度やってもテメェ如きじゃ…」 そこまで口にしてデルフは止まった。 スクエアのメイジがこの程度の魔法を使ったぐらいで、ここまで疲弊するものか? 明らかにワルドは本来の実力を発揮できていない。 ならば何故、不調を押してまで相棒に勝負を挑んだのか? 貴族派のスパイだというなら今仕掛ける意味は無い。 その疑念に囚われるデルフを横目に見ながら彼は何かを感じた。 遠くから凄まじい勢いで迫ってくる圧力の塊……生物ではない別の何か。 「…気付いたようだな。そろそろ聞こえてくる頃だろう」 言うが早いか地鳴りのように空洞内に響き渡る轟音。 それは音程を変えながら徐々にボリュームを上げていく。 「な…なんだこりゃあ!!?」 何が起きているか分からずとも異常なのは分かる。 デルフが彼の口元で異変に震え上がる。 余裕めいたワルドの顔に、ふと彼は思い出した。 ここに来た時に話していた事を。 『ここはニューカッスル城に繋がる水道だよ。 普段は水が流れていて中庭の噴水などにも使われている。 そして、いざという時には篭城できるように水を溜め込んでおける』 その事実から連想される事態は唯一つ。 青ざめていく彼の顔を眺めながらワルドは告げる。 「そのまさかだ。塞き止めていた水を解放したのさ」 「馬鹿な! テメェも一緒に心中する気か!?」 デルフの言葉にもワルドは笑みを崩さない。 それは死を覚悟した者とは違う。 自分だけは助かると確信している者のだ。 不意に彼はワルドの足元に視線を落とした。 そこには何も無かった。 切り落とされた筈の杖は消え失せていた。 咄嗟に彼は全神経を触角に集中させた。 ワルドから感じる生命とは違う、歪な臭い。 彼はそれを前に見ていた。 まさか、これは…! 「そう、偏在だ。ここに釘付けにする為の囮さ」 「……っ!」 返事を聞くが早いか、彼はその場から走り去った。 偽物に構っている余裕など無い。 一秒でも早くここから抜け出さなくては! 彼は気付いた、これは『水槽』だと! かつて白衣の男達がしたように自分を閉じ込めるつもりなのだ! …出口までの距離が遠い。 戦いながらワルドは奥へと引き込んでいたのだ。 全て計算した上で仕掛けたなら間に合う道理はない。 だが『バオー』は生命が危機に瀕した瞬間、最大の力を発揮する! ワルドの予測を超えた脚力で彼は走り続けた。 背後に迫り来る水の壁。 それを見ながら彼は既視感に襲われた。 ただの錯覚ではない、強いトラウマを持った何か。 だが思い起こす暇など有りはしない。 眼前には最初に潜った巨大な水門。 あそこを通り抜ければ外に出られる。 外から入り込む城の明かりが希望の光にさえ思える。 だが、その光に突如として影が差した。 明かりを背にして立つのは他ならぬワルドだった。 無言で彼は杖を振りかざす。 その直後、吹き荒れた嵐が彼の体を弾き飛ばした。 足の止まった彼の前で閉じていく水門。 「ここが貴様の棺桶だッ! 僕はルイズを! 聖地を! 全てを手に入れる! 貴様は全てを失い、永遠に水底に沈んでいろッ!」 向こう側からワルドの雄叫びが聞こえてくる。 だが、その声も水門が閉ざされる轟音に掻き消された。 遮る扉を破壊しようと彼が爪を立てる。 瞬間。彼は思い出した。 自分が感じた既視感、その正体を…! 今まで何故、忘れていたのか。 無意識の内に忘れようとしていたのか。 狭く冷たい世界から飛び出した、あの日の事を。 そして彼の眼に映る光景が変貌した。 迫り来る水が炎に、水門が隔壁に変わっていく。 “おまえがこの先へ行く事はない” そう告げるかのように冷たい金属が道を閉ざす。 「相棒! どうした相棒!? 諦めるな、水門を破っちまえ!」 デルフの声も耳には届かない。 あの日、通った道もどこにも繋がっていなかった。 自分の世界はあの部屋で終わっていたのだ。 実感した生さえも幻。 全ては束の間の夢に過ぎなかった。 何も得られず、何も成す事も出来ずにここで果てるのだ。 押し寄せる濁流に飲み込まれ消えゆく意識の中、 彼は自分の終焉を静かに受け入れた。
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ベッドの上に寝転がり枕下に本を広げる。 いつ果てるとも知らない白紙の祈祷書との睨めっこ。 必要最低限の時間を除いて全ての時間を詔の作成に当てている。 しかし、それでも一向に節どころか句さえも思い浮かばない。 そして、ついには睡眠時間を削っての作業に入っていた。 眼は虚ろ、髪を振り乱し、かつての麗しい彼女の姿は失われていた。 そんな状態でマトモな詔が浮かぶ筈はないのだが、 今の彼女にはそんな単純な判断も出来なくなっていた。 まずは四大系統に対する感謝の言葉を韻を踏みながら詩的に表現。 要は各系統のイメージを形にすればいいのよね。 えっと…火は熱い、水は冷たい、風は涼しい、土は固い。 思いついた通りにノートに書き記してからビリビリと破り取る。 書いている時は気付かずとも再度目を通すとダメなのがすぐ分かる。 いわゆる客観的な視点というヤツだろうか。 いや、それ以前に書いた内容が子供の作文以下っていうのはどうだろうか。 そもそも四大系統に対する概念が曖昧すぎる。 もっと身近にいる人物の系統でイメージすればいいのだ。 そう、例えば…風は無口、火は色ボケ、水は色ボケ、土はただのボケ。 あ、火と水が被った。それに、これじゃただの悪口にしかなってない。 何で私の周りにマトモな人間はいないのだろうと、ぶつくさノートを破きながら文句を呟く。 そもそも人で考えるからおかしくなるのだ。 純粋に系統だけで考えるなら使い魔の方が適任だ。 よし、なんとなくイメージが沸いてきたわよ。 火はきゅるきゅる、風はきゅいきゅい、水はげこげこ、土は…もぐもぐ? って、これじゃあ鳴き声を並べただけじゃない! こんなの提出したら末代まで笑いものになるわよ。 よし、気を取り直して再挑戦。 火は影が薄い、風は皆の馬車代わり、土は…。 そこまでノートに書き留めて破き捨てる。 そうよね。マトモじゃない主人の使い魔だもの。 ああ、私ってばなんて巡り合わせが悪いのかしら…。 「火はボウボウ、水はバシャバシャ、風はビュウビュウ、土は……」 壊れかけた言動を繰り返すミス・ヴァリエール。 それを遠見の鏡で見ながらオスマンは溜息をついた。 やはり早めに伝えておいて良かった。 あまり詩的な表現は得意そうではなかったので考える時間を多くしたのだが、 缶詰になった所でいい詔は生まれまい。 せっかく時間があるのだから使い魔と気分転換にでも行ってくれば良かったのだが。 不安を紛らわすようにオスマンは一人パイプを吹かす。 それを咎める秘書は今はいない。 生徒達が里帰りしている間もミス・ロングビルは残っていた。 彼女の故郷がどこにあるのかは知らないし、 ミス・ヴァリエールのように帰りづらい理由もあるのかもしれない。 しかし、ずっと働き詰めというのは酷と気に掛けていたオスマンは彼女に休暇を勧めた。 だが、まだ決心はつかないようで彼女は学院に残っている。 落ち着かないんで、とりあえず秘書の仕事の方は休んで貰っているが。 そして同様に休暇を勧めたミスタ・コルベールは、 かねてから予定していた秘宝探しの旅に出て行った。 時間がないからこそ気分転換を味わって貰いたいものだ。 しかし宝探しとは、子供心というのはいくつになっても変わらない。 儂も若い頃は冒険に心を躍らせたものだ。 群がるドラゴンどもを千切っては投げ千切っては投げの大活躍。 それを自伝にしたら全63巻ぐらいはいくんじゃなかろうか。 題して『オスマンの奇妙な冒険』。 むむ、なんだか爆発的ヒットの予感がしてきたぞ。 思い立ったが吉日。さっそく執筆に取り掛かったオールド・オスマンが、 自分の文才の無さに気付いたのは数時間後に文章を読み直した時の事であった。 「…くぅん」 タルブ村に向かう馬車の中で彼が切ない声を上げる。 果たしてルイズは大丈夫なのだろうか。 朝一人で起きれるのか、ちゃんとご飯は食べているのか、色々と不安で仕方なかった。 なんか主と使い魔の立場が逆転してるが気のせいだろうとデルフは黙する。 「もうすぐですから我慢していてくださいね」 それを馬車旅に飽きてしまったと勘違いしたシエスタがフォローする。 まあ、それも間違いではない。ここ最近、馬車での移動が多かったのも確かだ。 風を切るように飛ぶシルフィードの背と違い、ゴトゴト揺られて走る馬車はどこか好きになれない。 ずっと前、まだ向こうにいた頃にもこうして運ばれていた。 窓も無い鉄の車両の中、自分は檻に入れられて何も分からないまま連れて行かれたのだ、 あの冷たく無機質な研究所の中へと…。 電車がレールの上しか走れないように、自分の運命も定められていた……この奇跡が起きるまでは。 「あ。見えましたよ! あれが私の故郷です」 シエスタの言葉に反応しピクリと耳が動く。 ようやく辿り着いたタルブ村は本当に田舎だった。 しかし彼にとっては物珍しく、それに何故だか心が和んだ。 シエスタと父親が再会を喜ぶ横で、水を差さないように探索に乗り出す。 ふんふんと鼻を鳴らし、あちこちの匂いを嗅いで回る。 その彼の上に影が差した。 見上げればそこにはコルベール先生の姿。 だけど先生がこんな所にいる訳はないから良く似た誰かなのだろう。 世界には似た人が三人居るらしいし……あ、匂いまでそっくりだ。 「君はミス・ヴァリエールの使い魔の…。ここで何しているのかね?」 あ、声も似てる。それに自分の事も知ってるなんて、ますますコルベール先生そのものだ。 「相棒。長旅の連続で疲れてるのは分かるけどよ…そろそろ目を覚ましてくれ」 運ばれてきた鍋を囲みながら一行は歓談に沸く。 勿論、話題の中心はコルベールがここに来た目的についてだった。 「“竜の羽衣”ですか?」 「そうです。それを使えば自由に空を飛びまわれると聞き及んだので」 自分の問いに目を輝かせて答えるコルベールにシエスタが少し苦笑いを浮かべる。 彼の言う“竜の羽衣”とは自分の曾祖父の持ち込んだ物だ。 曾祖父は立派な人物ではあったが変わり者という認識は誰もが持っていた。 一度だけ“竜の羽衣”を見せて貰った事があったが、よく分からないガラクタだった。 そんな物を見せても落胆させるだけだとシエスタがやんわりと否定する。 「でも、アレはマジックアイテムとかじゃないですよ」 「…いや、だからこそ探しに来たんじゃねえのか?」 「はい。推察の通りです」 かなり省略したデルフの言葉をコルベールが肯定する。 意味が分からずシエスタは目を丸くさせる。 マジックアイテムでもなく、人間を自由に飛びまわらせるアイテム。 そんな物は“この世界”には存在しない。 だが、別の世界…相棒が来た世界ならばそういう物があってもおかしくはない。 そして、それに使われているのは魔法ではなく科学技術。 そこから得られる知識はコルベールにとっては何よりの財宝なのだ。 その隣で、彼はお椀に盛られた『ヨシェナヴェ』をガツガツと頬張る。 彼にとっては興味の無い話だったし、想像以上に料理は美味しかった。 しかし彼とは無関係な話ではなかった。 コルベールが注目したのはもう一点。 竜の羽衣の持ち主はそれを使ってこの世界に現れたという点だ。 彼や『異世界の書物』を初め、こちらに来るのは召喚されるケースがほとんどだ。 なのに、その人物は召喚されずに異世界から現れたのだ。 そこに彼を元の世界に帰す手掛かりがあるのではないかとコルベールは予想していた。 そして奇しくもその予想は的中する事となった。 「こちらです」 シエスタが案内する先には奇妙な形の寺院。 丸木を組んで形にしたような門。 何かで白く塗り固めた壁。 縄を巻いて左右に広げ紙を吊るした飾り。 なるほど。これならば風変わりな人物と言われるのも仕方ない。 今までに見た事もない物を拝んでいれば怪しまれるだろう。 だが、これが異世界の風習ないしは宗教だとすれば辻褄は合う。 期待を胸にコルベールは更に足を進める。 そして、不意に彼の足が止まった。 彼の眼前には緑に塗装された異形の巨体。 これを何と表現すればいいのかコルベールは思い付かない。 「相棒、これは……」 デルフの問いに答えず彼は機体へと前足を伸ばす。 確信があった訳じゃない、ただ漠然とした予感があった。 それを裏付けるように彼のルーンが輝き始める。 まるで自分の手足のように末端に至るまで意思が通る。 『零式艦上戦闘機』……それが“竜の羽衣”の正体だった。 「素晴らしい! つまり、これがあればメイジでなくとも空を飛べるのですね?」 「それがよ、相棒によると燃料…風石みたいなもんが無いから飛べないらしいぜ」 デルフの通訳を介し、目の前の物が空を飛ぶ機械と説明した。 コルベール先生が喜んでくれるのは嬉しいが、使い方が分かっても自分では動かせない。 てっきり失望するものだと思っていたコルベールだったが熱は収まるどころか激しさを増す。 「いやいや、これの動かし方さえ彼から教えて貰えば大丈夫。 燃料の方もまるっきり未知の物質という訳ではないようですから錬金で作り出せるでしょう。 それに飛べなくとも、ここから得られる技術はとても貴重な物ですよ!」 もう喜色満面のコルベールは買って貰ったばかりの玩具のように戦闘機を触りまくる。 正直、彼の技術に対する執着は凄いと思った。 彼なら必ずこの戦闘機を空へと運ぶだろう。 そして、いつの日か自分で飛行機を作り出し自由に舞うだろう。 それは人間にしか成し得ない偉大な奇跡。 ルイズとは違う人間の強さを垣間見た瞬間であった。 シエスタの父は呆気ないほど簡単に“竜の羽衣”を譲ってくれた。 価値の分からない人間が持つより分かる人間の方が良い。 それにシエスタを救ってくれた恩人へのお返しになるなら安い物だと笑っていた。 ただ祖父の遺言である“本来の持ち主への返却”は果たして欲しいと付け加えられた。 それにコルベールは同意し“竜の羽衣”は彼の手に渡った。 「ま、どうせ相棒には必要ない物だしな」 自慢の交渉術や唸るほどの金を保有していたデルフがつまらなそうに呟く。 それを聞き流しながら、彼は僅かな疑惑を感じていた。 何でそんな事を考えたのかは判らない。 ただ、なんとなく彼を見ているとそう思えて仕方がないのだ。 「ふう…ようやく運ぶ目処が立ったよ」 運搬の手続きを終えたコルベール先生が疲れたように隣に腰を下ろす。 その彼の顔を、伏せたままの姿勢で彼が見上げる。 確かに疲労の色は出ているが、それ以上に満足そうだった。 不意にコルベールが口を開く。 「知っているかい? 彼女の曾お爺さんはアレに乗ってやって来たんだ」 「………!」 彼の上体が跳ね起きる。 その言葉が秘める意味に彼もデルフも気付いたのだ。 だがデルフは口を挟まない。 コルベールは相棒に話し掛けているのだ。 そこに茶々を入れる余地など無い。 「こちらの世界に来た“竜の羽衣”は二つ。 一つは今、私達が持っている物。そしてもう一つは日食の中に消えたそうです。 もしかしたら…元の世界に戻れたのかもしれません」 かつてコルベールが言った言葉は実現しつつあった。 それが自分の為と信じ彼は力を尽くしてくれた。 喜ぶべき事だって分かってるのに何故か辛かった。 帰る方法など見つからなければ良いのにと思っていたのかもしれない。 そうすればこの世界にいる事を悩むなくて済むのに…。 苦悩する彼の心境を察してもなおコルベールは続ける。 「本当の事を言うと、これは私自身の為にしているんです。 私が君の元いた世界に行ってみたい…そんなワガママなんですよ」 何故?と不思議そうにコルベールを見つめる。 優しげな表情は変わらないのに、彼の顔がどこか悲しそうに映った。 「そうですね。君にとって此処は“楽園”なのかもしれない。 そんな場所から出ていくなんておかしいと思うのも無理ないでしょう」 心配しているように見えたのかコルベールの手が彼の頭を優しく撫でる。 ちょっと薬品の匂いがキツイ大きな手に視界が塞がれる。 むぅと少し離れようとした瞬間、冷たい声が響いた。 「でも此処は“楽園”なんかじゃないんだ」 背筋がゾクリと震えた。 最初は誰の声か分からなかった。 それが自分の良く知る人物から発されたとは思えなかった。 コルベールはそれだけ告げると背を向けて立ち上がる。 「次の日食までには“竜の羽衣”を飛べる状態にしておきます。 それまでに自分の答えを導き出してください。 最良の選択肢が常に最高の結果を招くとは限りません。 だからこそ自分の意思で、後悔のない選択を」 そのまま顔を見せることなくコルベールは立ち去った。 一人残された彼の頭に最後の言葉が残響する。 空を見上げる、そこにはもう馴染みになった二つの月が浮かんでいた。 今夜はやけに空が近くに見える。 前足を伸ばせば月にさえ届いてしまいそうだ。 自由がなかった頃は想像さえつかなかった。 どこにでも行ける事がこんなにも苦しい事だなんて…。 「……誰だい?」 自室で一人、退屈を満喫していたフーケが尋ねる。 無論、部屋には彼女以外誰もいない。 窓を開けると微かだった人の気配が濃密に変わった。 「流石は『土くれのフーケ』…いや、マチルダ・オブ・サウスゴータと呼んだ方が宜しいかな?」 「っ……! 姿も見せずにコソコソと、一体何の用だい!?」 風に乗って聞こえる声が挑発的に耳に響く。 熱くなっては負けなのだが、自分の通り名どころか本名さえ知られていた。 その事が彼女から冷静さを奪っていたのだ。 「これは失礼。夜分に女性の部屋を訪れるのはいささか無礼と思ったもので」 「はん! よく言うよ、勝手に女性のプライバシーを調べておいてさ」 悪態をついてみたが形勢は宜しくない。 わざわざフーケの名を最初に出したのは脅迫だ。 もし、ここで人を呼べば自分の正体を白日の下に晒す気だろう。 「争う気はない、君をスカウトしに来た。我々は優秀な人材を求めているのでな」 「お褒めに預かり恐悦至極、とでも言うと思った? どこの組織か知らないけど名前ぐらい明かすのが筋でしょうよ」 「これは重ね重ね失礼した。我々の名はレコンキスタ。その行動目的は……聖地の奪還」 その目的を聞いた瞬間、私は笑い飛ばそうとした。 まるで夢物語のような目標を、そいつは絶対の自信を持って告げたのだ。 それが熱意なのか狂気なのか判断は付かない。 ただ学院で腐っているよりは面白そうな気がした、それだけだった。 「はぁ……暇ね」 投げ出したノートを横目に見ながら、ごろりと寝返りを打つ。 気分転換にキュルケ達の所に行ったのだが皆、留守だった。 ギーシュはモンモランシーのご機嫌取りの為だろうけど他の連中は何してんだか。 少し前までの冒険の日々が懐かしい。 戻ってきたらまたどこか一緒に探検に出掛けようか。 その妄想もすぐに尻すぼみに消えていく。 理由は簡単。あいつが傍にいないからだ。 あいつが現れてから一人で過ごす事が無くなったからか無性に寂しさを感じる。 ふと思う。もし、あいつが元の世界に帰ってしまったらどうするのか? そしたら今居るキュルケ達とも疎遠になって一人ぼっちになってしまうのか。 「やめやめ」 枕を壁にぶつけて八つ当たり。 そんな事は有り得ない。 使い魔を帰す魔法なんて無い。 そんなものは悪い想像にしか過ぎない。 目を閉じて眠りに落ちようとする彼女の耳に窓が軋む音が響く。 「……嫌な音」 まるで嵐の前兆のような風の音に、彼女は何か予感めいた物を感じていた…。